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それは私が5~6歳の頃であったろうか

町内会のバス旅行で奈良ドリームランドに行った時の思い出である

と、思ってインターネットで検索して調べてみると1961年開園とある

という事は1954年生まれだから7歳、小学1年の時だろう

おそらく開園して間もなく

待ちに待ってみんながワクワクして旅行に行ったに違いない


その頃の私は野球少年であり何よりテレビっ子だった

テレビから流れるドラマや漫画の勧善懲悪物語に夢中になっていた

ところが現実は大違いだったのだ

それは子供の私が

広いみやげ物売り場のフロアを一人でうろついていた時だった

一人の小奇麗な30前後の女性が泣き叫びながら逃げるように

フロアに走りこんできたのだ

そしてすぐに怒り狂った40前後の男が口汚くののしりながら

左手で女性の腕をつかみ右手で力任せに顔や頭を殴り始めたのだ

少年の私もまわりの人々も凍りついた

そして誰が止めに入るわけでもなく

みんな遠巻きに輪になって眺めているだけだった

となりのおばさんが小さくつぶやいた

「誰か早く止めてあげればいいのに・・・」

それからどうなったのか

男が泣きじゃくる女性を引きずるように表に連れ去ったが

私の足は凍りついたまましばらく動けなかったのだ

7歳の少年に何も出来るわけはないが

どちらにせよ、男として生まれてあんな時に

何も出来ない事ほど切なく情けないものはない

男は強くありたい・・・

少なくともそれに近い感情が芽生えた事だけは確かだった

そして43年後の50歳にボーリング場での出来事である

それからの私は確信を持って生きるようになった

それからというもの、毎日が楽しく、人生が面白くてたまらない

逆に言えば43年間私は確信を持てずに生きていたのかもしれない

ボーリング場で素直にストレス発散していた彼らが

人を愛する事と勇気を奮うことの大切さを教えてくれたのだ

何度でも言うが「武」という文字ほど

人間の素晴らしさと人間愛を凝縮した文字はないのだ



 

 

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