勇気を持てるか持てないか
それは愛情を持てるか持てないかと同義である
勇気をふるうべき相手に人間愛と言う愛情を持てれば
勇気は必ず湧いてくる
人間を常に監督する神様が
「そうか!
おまえがそんなに愛情を持っているのなら勇気を与えてやろう
その代わり怪我をしてもわしは知らんぞ!」
という訳だ
そして確かな愛情を持って勇気を奮う限り
ほとんどの相手には思いは通ずるものである
しかし、人間として深い迷路に迷い込んだ者や
感情が異常に高ぶった者は冷静に聞き入れられずに
暴力を振るってしまう者がいる
こんな人間に関わると何をされるかわからない
ひょっとして下手をすると命を失う事にもなりかねない
かといって手をこまねくだけでは人間としてストレスが溜まる
こんな時に役立つのが武術である
「武」とはまさに
「無益な争いや暴力を鎮圧しなければ世のため人のためにならない」
とする先人の人間愛から生まれた概念であり文字である
そんな人間愛に基づく武術が正しく行使されれば
暴力におびえる人を助けるだけでなく
暴力という間違った解決法に走る者を改心させる事が出来る
そうすれば助けられた者と改心させられた者は
これから先の人生をより有意義に生きることが出来るはずだ
一会一瞬の出来事であってもたった一つの勇気ある行動が
当事者の二人を助けるだけでなくそれから先の二人の人生を思えば
これから先どれだけ多くの人に幸福なる影響を与えるであろうか
人間愛に基づく純粋な武の心を持って武道や武術を修練する事は
勇気と言う普遍のパスポートを持つ事に等しく
人生をより豊かなものにしてくれるのである
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