あばれる力は段々と力を増していく
暴力はエスカレートするのだ
子供への暴力や妻への暴力といった家庭内暴力も
学校などで起こる弱い者イジメや校内暴力も全く同じだ
暴力を振るう本人にその明確な意識はない
しかし、相手が自分の思い通りにならないと
最初と同じ力では相手も慣れてしまって効き目がない
即ちより強く暴力を振るってしまうのだ
その時点で我に返る
それができる人はまだいい
しかし、歯止めが利かなくなってしまう人もいる
最近良くテレビなどに出る子供への虐待はまさにそうだ
人間は大人でさえ完璧な人はいないのだ
子供はより不完全で当たり前ではないか
だからこそ親が
より不完全な我が子を守ってやらなくてはならないのだ
それを言う事を聞かないからと暴力を振るう
人間は例え愛情からの体罰であれ
一度でも力に頼ると
歯止めを利かすのがむずかしくなるのだ
そして体罰であれ暴力であれ力を振るわれる方も
一度でも力で言いなりになってしまうと
後戻りをするのはむずかしくなってしまう
私は躾にさえ体罰は使ってはいけないと思う
人は人の間で生きて行く
だからこそ人間なのだ
人生は何事であれ、もちろん子育ても
自分の思うようにスムーズに進まなくて当然なのだ
そこを知恵を出し
時には周りの人の助けを借りて物事を進め
解決して行く
それこそが人生の面白さなのだ
それを面倒だとばかりに力で解決しようとする
私の下の子は今2歳6ヶ月の男の子である
さすが魔の2歳と言われるだけあってなかなか言う事を聞かない
38歳の妻などは時たまエライけんまくでけつをひっぱたいている
しかし私は一切体罰はしない
私は子供のころ
思う存分弱い者イジメをしたことがある
それは3つ違いの弟に対してである
今でもその事に関しては恥ずかしく申し訳ない思いである
しかし人間の真実を知り、武の真実を知った今は
声を大にして言えるのだ
何かを相手に伝えたいなら
何よりも相手の魂(=心・精神)に訴える事が大切だ
力を発揮するのは純武心に基づく純武力を発揮する時だけだ
私がマーニー君(=魔の2歳)と呼ぶ息子をどう手なずけてるか教えよう
彼はDVDで見た雪女が天敵だ
私はどうしても彼が言う事を聞かない時
「ようし、それじゃあ雪女さんに来てもらおう」
と携帯電話で雪女を呼ぶ振りをするのだ
「雪女さんですか、今うちの子がわがまま言って泣きやまないんです
今から迎えに来てもらえますか?」
と大きな声で話すのだ
するとおびえた顔をしてママに駆け寄り
ピタッと泣きやむのだ
武術と一緒である
心(たましい)の急所をつかめばいいのだ
また怒る時叱る時は烈火のごとくにやる
たいがい子供たちは号泣する
ただし、なぜ叱られるのかをしっかりと説明する
力に頼っても反発を招くだけだし
慣れてきたら効き目がうすくなり必要以上に
力を入れてしまい怪我をさせかねない
つまり体罰はついつい感情が入ってしまい
エスカレートしてしまう危険が潜むのだ
だからこそ人間愛と理をもって諭すことが大切なのだ
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